公開日: |更新日:
保有している賃貸物件に同棲カップルが住む場合、保証人はどのようにするのでしょうか? 本記事では同棲する場合の賃貸契約についてや保証人の取扱いについて解説します。
入居者と賃貸契約を結ぶ場合、一人だけと契約するのであれば問題ありませんが、同棲カップルが住む場合にはどのような取り扱いになるのでしょうか?
賃貸契約では、一人にせよ同棲にせよ、家族が住むにせよ、基本的には賃貸借契約書に記載のある「入居者以外の人が住むのは契約違反」となります。
入居者の中には、何となく面倒くさそうだからと同棲する場合でもどちらか一人だけの名前で契約することも多いですが、何かトラブルが起こったときに対応できるよう、同棲する人も一緒に契約するようにしましょう。
賃貸借契約の流れは、一人の場合でも同棲の場合でも同じで、基本的には以下のように進みます。
ただし、流れ自体は同じでも、一人の場合は賃貸借契約や入居審査に関する書類が1人分で住むのに対し、同棲の場合は2人分の書類が必要になることがあります。
同棲の賃貸契約では、誰が契約者になるのでしょうか? 一般的に、同棲の場合の契約は以下の内いずれかの方法を取ります。
同棲カップルのうちのいずれかが契約者となるパターンですが、必ずしも男が契約者となるのではなく、収入の多い方が契約者となるのが一般的です。
それは、入居審査は契約者の収入を元にされるため、収入が多い方が有利なため。物件を貸す側からしても、収入が多い方が契約者となる方が家賃滞納のリスクが低く安心できるでしょう。
賃貸借契約書には、同棲カップルの内、契約者でない方の続柄を記入する必要がありますが、どのように記入するとよいのでしょうか。
これは、結婚を前提とした同棲かどうでないかで以下のように分けるとよいでしょう。
同棲カップルの2人がそれぞれ賃貸借契約を結ぶこともあります。この場合、賃貸借契約等書類は2通必要です。万が一、別れてしまったり、転勤により退去したりする場合、残った方に家賃を請求すればよいため大家としても安心できるためです。
賃貸契約では連帯保証を立てることがありますが、同棲の場合どのように取り扱うのでしょうか。
同棲の場合の連帯保証人は、どのように賃貸契約を締結しているかで変わります。
つまり、契約者2人に対し、連帯保証人を2人つけるのが一般的というわけです。なお、連帯保証人は契約者の親族などで安定した収入のある方を選び、保証人契約を結びます。保証人の収入が充分でない場合などは、仮にどちらか一方が賃貸契約を結ぶ場合でも、2人以上の保証人を求めるようなケースも。また、保証人を立てられないケースでは家賃保証会社を利用することもあります。
同棲の場合の入居審査は結婚した夫婦が入居審査を受けるより、審査に落ちやすくなっています。
同棲だと、カップルが別れるなどの理由により同棲の相手側が退去してしまう可能性が高いためです。大家さんとしては家賃滞納という最悪のケースを避けるために慎重に進めるとともに、万が一の場合に備えて家賃保証会社を利用することを検討するとよいでしょう。
同棲の賃貸契約では以下のような書類が必要となります。
必要書類については、同棲カップルの内片方のみが賃貸契約を結ぶケースでは1部を用意すればよいですが、双方とも契約するパターンではそれぞれ1部ずつ、合計2部必要となります。
特に連帯保証人の書類の準備は時間がかかることも多いため、契約者には早めに必要書類の準備を進めてもらうことが大切です。
同棲の賃貸契約は結婚した夫婦の賃貸契約と比べ、大家さんとしては家賃滞納のリスクがやや高くなってしまうため、場合によっては連帯保証人を複数立てるなど慎重に進めることが大切です。
入居審査の結果、収入面などで不安が残る場合は、入居者の負担が大きくなってしまいますが、家賃保証会社を利用することも考えるとよりよいでしょう。
また、入居者側の視点で考えると、保険会社に加入していない物件は、大家さんがより不安を感じやすいため、審査に落ちやすくなります。そのため、賃貸保険に加入している物件から住居を選ぶことで、スムーズに入居しやすくなるといえるでしょう。