公開日: |更新日:
UR賃貸住宅は独立行政法人都市再生機構の運営する賃貸住宅で、日本全国に数十万戸の賃貸物件があります。
本記事では、このUR賃貸住宅について特徴やメリット・デメリット等ご紹介していきたいと思います。
そもそもUR賃貸住宅とは何なのでしょうか?
UR賃貸住宅とは、UR(独立行政法人都市再生機構)の運営する賃貸住宅のことで、昭和30年に設立されて以降、高度経済成長の中で人口増加する都市部で多く建設されたという歴史があります。
当時は人々の憧れともいえる設備を備えていたUR賃貸住宅ですが、時代の経過と共に設備は老朽化し、また間取りは現在の家族構成等と合わなくなるなどして需要の低下が叫ばれています。
こうした中、平成19年より「UR賃貸住宅ストック再生・再編方針」が公表され、再編への取り組みがスタート。UR賃貸住宅は全国に74万戸あり、中には最新設備を備えた物件もあります。
UR賃貸住宅は通常の賃貸住宅とやや取扱いが異なります。
UR賃貸住宅のメリットとして挙げられるのが、初期費用が少ないということです。礼金や仲介手数料、鍵の交換費用等が不要で、火災保険への加入も任意となっています。また、UR賃貸住宅はそもそも保証人が不要ということもあり、契約時に保証会社を立てる必要がなく、通常は支払う必要のある保証会社への保証料も支払う必要がありません。
敷金については2カ月分払う必要がありますが、さまざまな面で初期費用を非常に低く抑えられるといえるでしょう。
UR賃貸住宅にもデメリットがあります。その一つとして挙げられるのが、審査基準が厳しいことです。
通常の賃貸物件であれば、入居者が家賃を滞納したときは、保証人や保証会社が家賃を負担するなどする必要がありますが、UR賃貸住宅ではそもそも保証人を立てる必要がありません。このため、契約段階の審査において、入居者が家賃を滞納する可能性が低くなるよう、やや厳しめな審査基準が設けられているのです。
また、UR賃貸住宅は競争が激しく、申込が先着順で人気の物件はすぐに埋まってしまうといった競争率の高さの問題もあります。
先述の通り、UR賃貸住宅には審査が厳しいですが、審査を受ける前に、以下のような入居条件を満たしておく必要があります。
その他、前提として以下のような条件を満たさなければなりません。
上記メリット・デメリットを見た上で、どのような人がUR賃貸住宅に向いているのでしょうか。ここでは、UR賃貸住宅に向いている人と向いていない人について見ていきたいと思います。
まず、UR賃貸住宅に向いている人は以下のような人です。
それぞれについて見ていきましょう。
UR賃貸住宅は連帯保証人をつける必要がありません。
通常の賃貸物件だと、連帯保証人をつけることが条件となっていることもあり、事情により連帯保証人を用意できないという方にとっては大きな問題となりやすいです。
このように、連帯保証人を用意できない人や、できれば利用したくない人にはUR賃貸住宅がおすすめです。
UR賃貸住宅は、通常の賃貸物件であれば基本的に支払う必要のある仲介手数料や礼金、火災保険料といった費用を支払う必要がありません。
また、連帯保証を付ける必要がないため、結果として保証会社も付ける必要もないのです。賃貸物件では保証会社に支払う保証料は入居者の負担になるため、こうした点でも初期費用を安く抑えられるようになっています。
一方、UR賃貸住宅に向かない人は以下のような人です。
それぞれ見ていきましょう。
UR賃貸住宅は、立地や内装にとことんこだわりたいという方には向いていないケースが多いでしょう。
もちろん、UR賃貸住宅にも立地や内装の素晴らしい物件はたくさんありますが、そうした人気物件は競争が激しめです。また物件数も限られてしまうため、その中から自分にあった物件を選べる方におすすめだといえます。
UR賃貸住宅は保証人をつける必要がない分、家賃を滞納されないよう、申し込むにあたり年収や貯蓄要件を満たす必要があります。
どんなに気に入った物件があったとしても、入居を検討しているタイミングで、家賃要件や資産要件を満たしていなければ入居することはできません。
条件についてあらかじめしっかり確認しておくとよいでしょう。
UR賃貸住宅の特徴やメリット・デメリットをお伝えしました。UR賃貸住宅は初期費用を安くできる一方、物件数が限られてしまうと言った問題が起こります。
このため、物件選びにこだわりたい方にも、UR賃貸住宅から選ぶのはやや窮屈なことかと思います。賃貸の安さは大切な要素の一つですが、長期間住む家だからこそ、賃貸だけにとらわれず、自身の目的に合った物件を探すことが大切だといえるでしょう。